· 

課題をやり遂げる力を伸ばす

【通信制高校 Dくん】

 

中学校卒業後、通信制高校に進学したDくんですが

ある日「全日制の公立高校に行きたい」と話してくれました。

 

Dくんは自分の気持ちや考えを言葉で伝えることが苦手で

何か質問をされても「わからない」と答えるか

黙り込んでしまう生徒さんでした。

 

そんなDくんが初めて自分から気持ちを伝えてくれたのが

『再受験したい』ということでした。

 

高校生活を送る中で

自分がどうしたいのか、

高校生活に何を求めているのかに気づき

意を決して話してくれたようです。

 

また、目指したい高校のことや

塾には行かずに自力で勉強したいことも話してくれました。

 

実はDくんは小学校から学校を休みがちで

学習面での抜けも多く、

さらに見通しを持って計画を立てることが

なかなか難しいという部分もあり

再受験はかなりハードルの高い挑戦になると予想されました。

 

それでもDくんの意志は固かったため

勉強計画を一緒に考えるという形で

Dくんをサポートすることにしました。

  

当教室では

“課題をやり遂げる力”を身につけることを

1つの目標にしています。

 

課題をやり遂げる経験を通して自己効力感を高め、

かつ社会的役割を果たせることが

他者との円滑な関係の構築につながるからです。

 

こういった目標の下、Dくんのサポートを始めましたが

最初は計画を立てても実行できないことが多く、

通室の度に振り返りや計画の練り直しを行いながら

Dくんが頑張れる方法を探し続けました。

 

その結果、

今では何を勉強すればいいかを自分で考え

実行できる部分も増えてきました。

 

学習面以外でのDくんの成長も目覚ましく、

気持ちや考えを徐々に表現できるようになり

「わからない」と答える場面はほとんど見られず

会話が弾むようになりました。

 

今に至るまで

辛いことや苦しいことがたくさんあったはずですが

諦めずに努力し続けたDくんは本当にすごいなと思います。

 

受験まで残り約2ヶ月になりましたが

Dくんが思いを叶えられるよう

全力でサポートしたいと考えています。